「湘南」の範囲
みなさんが、「湘南」ときいて思い浮かべるのは、どんなイメージでしょうか? おそらく、「海」とか「サザンオールスターズ」とか「鎌倉・江の島などの観光地」とおっしゃる人が多いのではないかと思います。
しかし、この「湘南」という地名、どの辺りまでをカバーするのでしょう?
湘南発祥の地は、大磯町?
先日、大磯町を取材して、記事を書きました。大磯町は、「湘南発祥の地」といわれています。
鎌倉時代に、西行法師が訪れた「鴫立沢」という場所が大磯にあり、この場所に、江戸時代の初期、崇雪(そうせつ)という人物が、西行をしのんで、西行寺を建立しようとして草庵を結びます。これが、現在、大磯町役場のそばにある、『鴫立庵』という俳諧道場のはじまり。
崇雪の祖先は、中国から渡来したようで、中国湖南省の景勝地「湘南」と大磯の景観が似ていることから、この辺りを日本の「湘南」と呼ぶようになったといいます。これが、大磯が「湘南発祥の地」である理由。
ナンバープレートにおける「湘南」
神奈川県には、4種類のナンバープレートが存在します。横浜、川崎、相模、湘南です。
湘南ナンバーは、1994年に誕生したご当地ナンバーのはしり。
しかし、山あいの山北町あたりまで、湘南ナンバーの範囲に含まれてます。一方で、一般的に「湘南」であるというイメージが強い、鎌倉、葉山、逗子あたりは「横浜ナンバー」エリアに含まれます。
一般的な「湘南」のイメージとは、かけ離れていると言わざるを得ません。
「湘南」がつく地名
「湘南」が含まれる地名は、どの辺りに分布しているのでしょうか?
■ 湘南台
藤沢市にある、小田急江ノ島線、相鉄いずみ野線、横浜市営地下鉄ブルーラインが乗り入れる駅のあたり。やや、内陸部です。
↓湘南台駅の地図
■ 湘南平
大磯町と平塚市にまたがる丘陵地帯にあるピークの一つで、展望台が立てられており、夜景スポットとしても人気が高い場所。展望台部分は、平塚市に属します。
↓湘南平
■ 湘南鷹取
横須賀市内の町名。横須賀まで「湘南」に含むとなると、かなりの広範囲になってしまいますね。
↓湘南鷹取地図
神奈川県横須賀市湘南鷹取 地図(住所一覧から検索) :マピオン
横須賀市には、10万本のツツジが咲くことで有名な「湘南国際村センター」もあります。
↓湘南国際村センターホームページ
■ 湘南村
かつて神奈川県津久井郡に、実際にあった村。現在の相模原市緑区の一部。同地区には、現在も湘南小学校が存在。現在における「湘南」のイメージとはかけ離れた場所に、湘南村が存在したわけです。
↓ウィキペディア「湘南村」
↓湘南小学校ホームページ
「湘南」については、改めて資料を集めて、記事にしてみるのも面白いかも知れません。