昨年4月に、グーグルが「モバイルフレンドリーアルゴリズム」を導入したニュースは、ホームページを運営されている方なら、よくご存じかと思います。
モバイルフレンドリーアルゴリズムの重要性-Googleの新しいアルゴリズムにどう対応するべきか? | SEO Japan
スマホでサイトを閲覧するユーザが劇的に増える中、スマホで見やすい画面を用意してね、とグーグルがサイト運営者に言ったわけです。
具体的には、グーグルが用意した「モバイルフレンドリーテスト」に合格するページを用意する必要があります。
このアルゴリズム導入の結果、モバイルフレンドリー対応済のページは、スマホでの検索結果で、モバイルフレンドリー未対応のページよりも上位に表示される、つまり優遇されるようになりました。
ちなみに、PCでの検索結果は、従来通りの検索結果が表示されます。
はじめのうちは、PCでの検索結果とスマホの検索結果で、それほど顕著な違いは感じられませんでしたが、最近は、かなり違う結果が表示されるようになってきたように思います。
例えば、私が運営する鎌倉の観光情報サイト「鎌倉紀行」を例に見てみます。このサイトは、2015年10月頃に、モバイルフレンドリー対応をほぼ完了しました。
鎌倉紀行 鎌倉のハイキングコースと観光スポットのガイドサイト
(以下、検索履歴等の影響を受けないようにChromeのシークレットモードで検証)
グーグルで、「鎌倉」というキーワードで検索した場合、2016年1月27日現在、
PC検索 → 「鎌倉紀行」は8位に表示
スマホ検索 → 「鎌倉紀行」は6位に表示
と表示順位が異なります。これは、モバイルフレンドリー対応がなされているため、若干、検索結果にゲタを履かせてくれているということなのでしょう。
逆に言うと、モバイルフレンドリー対応をしていないページが、順位を落とされているという見方もできます。
また、ほかの10位以内に表示されているページを見ると、PC検索では、個人運営を含む昔から鎌倉の情報を発信しているサイトが上位表示されるのに対し、スマホ検索では大手の新規参入組が上位表示されているようです。
いち早くモバイルフレンドリー対応を終えた、大手サイトのほうが、上位に表示されやすくなっているのではないかと思われます。
もちろん、スマホで見やすいページが増えることは良いことなのですが、少し心配なのは、個人が運営している、地元ならではの濃い情報を発信しているようなページが、今後、どんどん淘汰されていくのでは?ということです。
モバイルフレンドリー対応の方法としては、PC画面とは別にスマホ専用の画面を用意する方法や、レスポンシブ対応と言って、画面のサイズに応じてサイトのレイアウトを動的に変化させて表示する方法がありますが、いずれにしても、個人だと、資金やコーディングスキルの問題などで、迅速にモバイルフレンドリー対応をすることが難しいケースが多いのではないでしょうか。
ネットの普及で「誰でも」情報発信可能な世の中になったとよく言われますが、今後は、むしろ、発信者の淘汰が進む可能性もあるかもしれませんね。