フリージャーナリスト 森川天喜(あき)の取材記録

フリージャーナリスト 森川天喜の取材記録です

グリーン車にまつわるエトセトラ

筆者は湘南エリアに住んでいるため、月に1~2回、仕事などで都内に出かける場合、JR東海道線横須賀線で1時間ちょっとの小旅行になり、なるべくグリーン車を利用することにしている。

グリーン車の車内での時間の使い方は、誰にも邪魔されない集中時間にすることもあるし、思いっきり休憩に当てることもある。いずれにしてもグリーン車での1時間は幸せなひとときなのだ。

ところが、これが毎回、幸せタイムになるかというと、必ずしもそうはならない場合がある。

まず、周囲に話し声がうるさい乗客がいるとき。なぜ、そこまで大きな声で話さなければならないのか、と思うようなオジサン、オバサンのグループに遭遇することがよくある。

また、近くで酒盛りなどが始まったら、もう最悪だ。これは、主に、小田原や熱海方面に向かう、下り電車で時々遭遇するが、もはや、普通車以下の居心地になる。

幸いにも、グリーン車は指定席ではないので、空席があれば他の席に移動すればいい。グリーン車は通常、2両連結されているし、二階建て車両なので、文句をいいたい気持ちをグッとこらえながら、そそくさと移動する。

また、グリーン車で、どうしても迷惑だなと思うのが、騒ぎ立てる子供たちだ。たいてい親が「静かにしなさい」と注意するものの、その効果は1分と持たず、またすぐに騒ぎ出す。

混雑する普通車に騒がしい子供がいては迷惑と思い、奮発してグリーン車に乗っているのかもしれない。しかし、こちらも特別料金を払って静かな時間を確保しようとしているので、先日、思わず注意してしまった。

さすがによそのオジサンから注意されたのは効いたらしく、その後、その子供は静かになり、その子のお母さんは常識人で「本当にすみませんでした」と謝ってくれた。今、流行りのモンスターペアレントでなくてよかったと、こちらも「ホッ」と胸をなでおろす。

 

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こんなときは、先日開業した北陸新幹線に、グリーン車よりも上位の【グランクラス】というのが導入されたけど、東海道線のような中距離列車にも、いっそのこと【グランクラス】みたいなのを導入したらどうだろうか?と考えてしまう。(上の写真は北陸新幹線の【グランクラス】)

「小学生以下のお客様はご利用になれません」みたいにして、静かな空間が確保されるなら、意外にビジネスユースを中心に需要があるかもしれない。

さて、話は変わるが、グリーン車に乗っていて、意外と大変だなと思うのが、客室乗務員(アテンダント)の仕事だ。

彼女たち(男性もいるのかもしれない)の主な業務は、乗車券の確認と車内販売。

先日、グリーン券を持たずに間違ってグリーン車に乗っていた外国人の乗客に、特別料金が必要であることを説明し、手際よく普通車に移動させていたのを見かけたことがある。

飛行機ならともかく、それほど憧れの職業とも思えないJRのアテンダントが、外国人に英語でスラスラ説明するのを見たときは、正直驚いたし、JRを少々見直した。そこらへんのマニュアルは、しっかりと整備されているのだろうか?

これから東京五輪に向け、ますます外国人客が増えるだろうし、公共交通機関のアテンダントに外国語力が期待されるのは間違いないだろう。

あと、アテンダントの仕事で何気に難しいだろうな、と思うのが車内販売の声の出し方だ。「ビールにコーヒー、おつまみはいかがですか~」と大声を張り上げたのでは、くつろいでいるお客の邪魔をしてしまう。

かといって、だまって通り過ぎたのでは、これもよろしくない。一度、コーヒーが欲しくてアテンダントが来るのを待っていたのに、ちょっと本に集中している間に通り過ぎて、気づいたら遙か彼方に行ってしまっていたことがある。

これは、加減が難しく、上手な人と下手な人の差が大きいところだ。

ほかにも、グリーン券を事前に購入した場合と車内で購入した場合の料金の差が大きい(そもそも、事前購入と車内購入で料金差を設ける合理性があるのか?)など、多少の不満はあるものの、やはり次回都内に向かうときも、グリーン車に乗車しようと思うのである。

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