先日、都内で開かれた<ふるさと納税について知ろう!「さとふる」セミナー>に参加してきた。
まずは、「ふるさと納税」について少しおさらいしたいと思う。
同制度は、大都市と地方の経済格差を是正することを目的に平成20年に創設。「納税」という言葉が使われているが、好きな都道府県や市区町村に「寄付」し、確定申告すれば所得税の還付や住民税の控除が受けられる仕組みだ。
当初は、利用が伸び悩んでいたが、東日本大震災の復興支援の手段として話題になり、その後、多くの自治体が魅力的な「お礼品」を導入するなどして人気を集めるようになった。
実質2000円の自己負担で地域の魅力的な特産品をもらえるという意味で、納税者にとってお得感がある。
さらに、平成27年度税制改正で、税額控除されるふるさと納税枠が拡充され、寄付先の自治体数が5団体以内であれば、確定申告が不要になる「ワンストップ特例制度」もはじまり、利用額が急速に拡大したという。
(写真:東京ステーションホテル「鳳凰の間」で開かれた「さとふる」セミナー)
今回のセミナーを主催した「さとふる」は、どちらかというと「ふるさと納税」に対応する自治体の声から生まれたサービスという。
「ふるさと納税」の活用は、財源確保や地域の特産品のPR・ブランディングにつながる可能性があるという意味で自治体にメリットをもたらす一方、「お礼品」の配送や寄付の申し込み受付・入金の確認などにかなりの手間がかかる。
それら「ふるさと納税」に関わる業務を一括代行するサービスが「さとふる」なのだ。
「さとふる」はもちろん納税者にもメリットをもたらす。魅力的な「お礼品」をサイト内で探したり、「寄付」が行えるのはもちろん、収入額から最適な寄付金を計算するシュミレーションシステムもあり、今後は確定申告に必要な申告書の作成もサイト内で行えるようにするという。
セミナーでは、各地の「お礼品」の試食もできた。一番人気は、佐賀県嬉野市の佐賀牛のようだった。「ふるさと納税」の「お礼品」として和牛は、やはり人気が高いという。
(写真:「さとふる」セミナーの試食に提供された各地の「お礼品」)
そのほか、神奈川県松田町の、ヘリコプターに体験搭乗できるという面白い「お礼」も関心を集めているようだった。「お礼」に関しては、昨今、やや過熱気味の感もあるが、今後も各自治体が知恵を絞り、様々な個性的な「お礼」が増えて行くのだろう。
■さとふる