フリージャーナリスト 森川天喜(あき)の取材記録

フリージャーナリスト 森川天喜の取材記録です

無人島、軍港、カレー 夏の日帰り旅行にオススメな横須賀

最近、力を入れて取材させていただいているのが、神奈川県の横須賀市

以前オールアバウトで書かせていただいた横須賀の記事がお陰様でヒットし、それ以来、横須賀市の観光担当課と観光協会の担当の方と親しくさせていただいています。

先月は、2回ほど取材にうかがい、オールアバウトの記事を含めあわせて3本の記事を書いたので、ちょっと紹介させていただこうと思います。

■リアル・ラピュタの無人島「猿島」探検!

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横須賀市の沖合、わずか1.7kmほどの海上に浮かぶ無人島「猿島」。島内に残された明治時代のレンガ造りの要塞跡が、スタジオジブリのアニメ『天空の城ラピュタ』の廃墟に似ているため、"リアル・ラピュタ"の島として人気を集めています。

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■YOKOSUKA 軍港めぐり

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アメリカ海軍の基地がある横須賀本港と、日本の海上自衛隊の司令部がある長浦港を船でめぐる「YOKOSUKA 軍港めぐり」は、株式会社トライアングルが実施する人気ツアー。45分間のクルーズ中、運がよければ、巨大な空母に出会えることも!

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■"カレーの街"横須賀を訪れたなら、食べたい様々なカレー

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横須賀を訪れたなら食べたいのがカレー。横須賀といえば「よこすか海軍カレー」がすぐに思い浮かぶなど、すっかり"カレーの街"として知られるようになりましたが、最近、新たに様々なカレーが誕生しているらしい? 海自カレー、砲台カレーとはどんなもの?

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「ふるさと納税」業務一括代行サービスは、納税者にもメリットあり

先日、都内で開かれた<ふるさと納税について知ろう!「さとふる」セミナー>に参加してきた。

まずは、「ふるさと納税」について少しおさらいしたいと思う。
同制度は、大都市と地方の経済格差を是正することを目的に平成20年に創設。「納税」という言葉が使われているが、好きな都道府県や市区町村に「寄付」し、確定申告すれば所得税の還付や住民税の控除が受けられる仕組みだ。

当初は、利用が伸び悩んでいたが、東日本大震災の復興支援の手段として話題になり、その後、多くの自治体が魅力的な「お礼品」を導入するなどして人気を集めるようになった。
実質2000円の自己負担で地域の魅力的な特産品をもらえるという意味で、納税者にとってお得感がある。
さらに、平成27年度税制改正で、税額控除されるふるさと納税枠が拡充され、寄付先の自治体数が5団体以内であれば、確定申告が不要になる「ワンストップ特例制度」もはじまり、利用額が急速に拡大したという。

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(写真:東京ステーションホテル「鳳凰の間」で開かれた「さとふる」セミナー)


今回のセミナーを主催した「さとふる」は、どちらかというと「ふるさと納税」に対応する自治体の声から生まれたサービスという。
ふるさと納税」の活用は、財源確保や地域の特産品のPR・ブランディングにつながる可能性があるという意味で自治体にメリットをもたらす一方、「お礼品」の配送や寄付の申し込み受付・入金の確認などにかなりの手間がかかる。
それら「ふるさと納税」に関わる業務を一括代行するサービスが「さとふる」なのだ。

「さとふる」はもちろん納税者にもメリットをもたらす。魅力的な「お礼品」をサイト内で探したり、「寄付」が行えるのはもちろん、収入額から最適な寄付金を計算するシュミレーションシステムもあり、今後は確定申告に必要な申告書の作成もサイト内で行えるようにするという。

セミナーでは、各地の「お礼品」の試食もできた。一番人気は、佐賀県嬉野市佐賀牛のようだった。「ふるさと納税」の「お礼品」として和牛は、やはり人気が高いという。

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(写真:「さとふる」セミナーの試食に提供された各地の「お礼品」)


そのほか、神奈川県松田町の、ヘリコプターに体験搭乗できるという面白い「お礼」も関心を集めているようだった。「お礼」に関しては、昨今、やや過熱気味の感もあるが、今後も各自治体が知恵を絞り、様々な個性的な「お礼」が増えて行くのだろう。

■さとふる

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鎌倉・江ノ島でしか食べられないスペシャルな丼(どんぶり)3選

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観光地に出かけ、誰しもが楽しみであると同時に悩みどころなのがランチ。

せっかくの旅先での食事なのだから、"ご当地"でしか食べることができないもの、しかも美味しいものを食べてみたいところ。

というわけで、オールアバウトの鎌倉・江ノ島のコーナーに、ココでしか食べることができない、本当に美味しい丼(どんぶり)を3つ選りすぐって紹介する記事を書いてみました。

紹介するのは、

◆今までなかった新しい「しらす丼

◆老舗そば処の絶品「鎌倉丼」

江ノ島にある超人気店の、あの丼

の3つ。いったいどんな丼なのか、ぜひ記事をご覧ください。

 

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今週末 京都三大祭りのひとつ「葵祭」開催

年間300余りの祭りがあるとされる京都。その中でも代表的なものと言えば「三大祭り」といわれる、「葵祭」、「祇園祭り」、「時代祭」。

今週末、15日には、このうちの「葵祭」が行われます。

葵祭」は、上賀茂神社下鴨神社の例祭。祭りの起源は、今から約1400年前の欽明天皇(在位539~571年)の頃。「三大祭り」の中で、最も古い歴史を持ちます。

平安貴族そのままの衣装で着飾った500名以上の人々の行列が京都御所を出発し、下鴨神社を経て、上賀茂神社へ向う「路頭の儀」は、平安時代の王朝文化を今に伝えます。(写真は、2015年の「葵祭」の様子)

 

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葵祭」の開催にあわあせ、京都三大祭りの観覧のポイントをまとめた記事を執筆してみました。ぜひ、お出かけの際の参考になさってください。

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「古都散策とホテルの旅」(シャンスレスポンスギャラリーショーVol.8)

4月24日(日)、ホテル評論家の瀧澤信秋先生と私(旅行コラムニスト 森川孝郎)とでトークショーを行います。

「古都散策とホテルの旅」(シャンスレスポンスギャラリーショーVol.8)
旅をテーマに語り尽くすシリーズ第5弾、毎回満席の大人気のトークショーです。
場所は、東京の根津になります。

今回は、京都と鎌倉を中心に、観光に関する時事問題も少し取り上げながら、京都と鎌倉をもっと楽しむ方法などを話したいと思います。
「ここでしか話せない話」なども飛び出すかもしれませんので、ご期待ください!

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この春話題になりそうな、鎌倉駅周辺の2つの施設

この春、鎌倉駅周辺の2つの施設が話題になりそうだ。


1つは、リニューアル工事を進め、3月28日にグランドオープンを目指す「鎌倉彫会館」。館内の資料館の展示を充実するとともに、鎌倉彫の器で料理や飲み物を提供するカフェもオープンする。


もう1つは「鎌倉で一番きれいなトイレ」を目指して有料トイレサービスを提供するとともに、鎌倉の観光情報の発信基地としての機能を兼ね備える「M's Ark KAMAKURA」。


3月24日、2つの施設を取材してきたので、ご紹介したい。

■鎌倉彫会館 会館内にカフェもオープン!
2015年12月1日から改修工事のため約3ヶ月間休館していた「鎌倉彫会館」と会館内の「鎌倉彫資料館」が、このほど工事を終え、3月28日にグランドオープンする。


リニューアルにあたって、「鎌倉彫資料館」をこれまでの1階から3階へ移設し、展示を充実させた。

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(会館3階の「鎌倉彫資料館」)


また、展示空間も広くなり、今までよりもゆっくりと作品を鑑賞できるようになったほか、展示ケースや照明も一新し、より彫りの陰影や漆が美しく際立つようになった。

今回のリニューアルの目玉とも言えるのが、会館の1階にオープンする鎌倉彫の器で料理や飲み物を提供するカフェ「倶利(ぐり)」だ。店名の「倶利(屈輪とも書く)」とは、鎌倉彫の文様の一種。

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(カフェ「倶利(ぐり)」)


鎌倉彫協同組合代表理事の後藤尚子氏は、「カフェのオープンで、鎌倉彫をより身近な存在と感じて欲しい。また、コーヒーなどの器としても使えるなど、鎌倉彫の新しい使い方・可能性を提案していきたい」と語る。


1階では、カフェのほか、ショップ、ギャラリーを展開する。

鎌倉彫会館ホームページ

 

■鎌倉で一番きれいなトイレ
一方、4月1日に鶴岡八幡宮至近の場所に新規オープンするのが、創作そばと懐石料理の老舗「鎌倉 峰本」が運営する「M's Ark KAMAKURA」。

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(各国語メニューに対応した情報検索用タブレット)


ビル1階では鎌倉の地層の展示、2階ではビデオ放映や各国語メニューに対応した情報検索用タブレットによる鎌倉の観光情報の発信などのほか、有料トイレサービスを提供する。同施設のサービスで、特に力を入れているのが有料トイレサービス。1回100円で利用でき、2名の清掃員が常駐するという。

峰本グループ会長の長戸芳郎氏は、「趣味の海外旅行で最も気になるのは、安心して使える清潔なトイレがあるか否か。これにより、旅行の満足度が格段に変わる。観光地・鎌倉に生まれ育ち、長年、商売をさせて頂いた恩返しに、鎌倉の観光満足度向上に寄与したかった」と語る。

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(女性用トイレのパウダールーム)


きれいなトイレと各国語での観光情報提供を同じスペースで提供する同施設のサービスは、インバウンドで増えつつある外国人観光客の満足度向上にも間違いなく寄与しそうだ。

M's Ark KAMAKURAホームページ

鎌倉の大仏様 半世紀ぶりの「健康診断」を終えて

新聞などで「大仏様の健康診断」などとも伝えられたので、ご存じの方も多いと思うが、鎌倉大仏(国宝銅造阿弥陀如来坐像)は今年1月13日~3月18日まで、約2ヶ月にわたる大がかりな調査・清掃作業を終えたばかり。

このような大仏の本格的な調査は、1959(昭和34)年から2年半かけて行われた、いわゆる「昭和の大修理」以来、およそ半世紀ぶりとなる。

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(調査・清掃作業を終えた鎌倉大仏)


3月22日、高徳院で今回の作業に当たった東京文化財研究所による記者会見が行われた。ニュースサイトでは文字数の制限があるので、改めてここで少し詳細な情報をお伝えしようと思う。

■健康状態は「おおむね良好」
東京文化財研究所の森井順之(まさゆき)主任研究員によれば、金属状態調査の結果、心配された進行性の腐食生成物(サビ)の存在は小さく(背中付近にスポット的なものが数カ所確認されたのみ)、経過観察で十分と結論付けるなど、大仏の状態は「おおむね良好」とのこと。

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(金属分析調査の様子 写真:東京文化財研究所)

■免震装置の調査
鎌倉大仏の免震装置は、「昭和の大修理」の時に導入されたもので、台座と仏体を切り離し、鉄筋コンクリートで補強された台座の上に御影石を載せ、その上にステンレス板を置き、水平に仏像が地震時にすべることにより免震とする、いわゆる「すべり免震」が用いられている。

今回の調査で、「すべり免震」に用いられているステンレス板に汚れはあったものの、腐食や変形等、大きな問題は見られなかった。

ただし、半世紀前の免震装置であるため、現在の免震装置と比べると、メンテナンス用の空間が確保されていない、すべった後に「戻る」動きが弱いなどの課題もあるという。

森井氏は、「今後も調査を続け、大地震の際に装置がきちんと機能するかを確認する必要がある」と述べた。

■クリーニング
大仏は年2回、「お身拭い」として、高圧洗浄機を用いての清掃作業を行っている。しかし、足場の高さの制約などで、頭部など高所は充分な洗浄ができていなかった。今回は、大仏の周囲に素屋根を組んでの作業を行ったため、頭部を含め充分なクリーニングができた。

とくに外周は界面活性剤による洗浄のあと高圧洗浄機を用いて洗い流した。鎌倉は海に近く潮風の影響を受けやすいため「塩害」が心配されるが、洗い流した水の塩分濃度を測定した結果、像の表面に付着していた塩分も、かなりの割合で除去できたのではないかという。

■チューインガムの付着
今回の作業でクローズアップされたのが、像の外周に30ヶ所、内部(胎内)に100ヶ所以上見つかった、心ない拝観者によるものと思われるチューインガムの付着だ。

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(左膝上に付着したガム 写真:東京文化財研究所)


付着後かなり時間が経過しているものもあり、像を傷つけないようメス等により少しずつガムの表面を削っていき、溶剤(酢酸エチル)を浸した綿棒で拭き取るという手間のかかる作業が必要なため、1ヶ所除去するのに30分~1時間かかるなど、かなりの時間を要したという。

一部、まだ除去しきれていない箇所もあり、今後、寺院で対応する方針という。

■大仏の顔は金色だった?
もうひとつ話題になっているのが、大仏の顔に残る「金」の存在だ。

X線調査などの結果、左右の頬、鼻頭、まぶたに金が残っているのが確認された。大仏の顔は、かつて黄金色に輝いていたのだろうか? なお、現在のところ、金箔が貼られていたのか、鍍金(トキン 金メッキ)であるかは判別していないという。

■今後の予定
現時点では、緊急の修理は必要ないとし、今回の調査で取得したデータは解析を進め、4月以降に論文等で発表していく予定という。

高徳院 佐藤住職のお話
調査・清掃作業の完了を受けて、高徳院の佐藤孝雄住職は、「無事に終えてホッとした」と語る一方で「安閑としていられない部分もある」という。

世界的な問題となっている大気汚染などの問題に加え、今回発覚したガムの問題も重視している。

「大仏は国宝仏として希有(けう)な存在。ガムの件は一部の心ない拝観者の所業と思われるが、現在のような(胎内拝観も許す)拝観が今後も続けられるかは、ひとえに拝観者の良心にかかっている」と述べた。