この春、鎌倉駅周辺の2つの施設が話題になりそうだ。
1つは、リニューアル工事を進め、3月28日にグランドオープンを目指す「鎌倉彫会館」。館内の資料館の展示を充実するとともに、鎌倉彫の器で料理や飲み物を提供するカフェもオープンする。
もう1つは「鎌倉で一番きれいなトイレ」を目指して有料トイレサービスを提供するとともに、鎌倉の観光情報の発信基地としての機能を兼ね備える「M's Ark KAMAKURA」。
3月24日、2つの施設を取材してきたので、ご紹介したい。
■鎌倉彫会館 会館内にカフェもオープン!
2015年12月1日から改修工事のため約3ヶ月間休館していた「鎌倉彫会館」と会館内の「鎌倉彫資料館」が、このほど工事を終え、3月28日にグランドオープンする。
リニューアルにあたって、「鎌倉彫資料館」をこれまでの1階から3階へ移設し、展示を充実させた。
(会館3階の「鎌倉彫資料館」)
また、展示空間も広くなり、今までよりもゆっくりと作品を鑑賞できるようになったほか、展示ケースや照明も一新し、より彫りの陰影や漆が美しく際立つようになった。
今回のリニューアルの目玉とも言えるのが、会館の1階にオープンする鎌倉彫の器で料理や飲み物を提供するカフェ「倶利(ぐり)」だ。店名の「倶利(屈輪とも書く)」とは、鎌倉彫の文様の一種。
(カフェ「倶利(ぐり)」)
鎌倉彫協同組合代表理事の後藤尚子氏は、「カフェのオープンで、鎌倉彫をより身近な存在と感じて欲しい。また、コーヒーなどの器としても使えるなど、鎌倉彫の新しい使い方・可能性を提案していきたい」と語る。
1階では、カフェのほか、ショップ、ギャラリーを展開する。
鎌倉彫会館ホームページ
■鎌倉で一番きれいなトイレ
一方、4月1日に鶴岡八幡宮至近の場所に新規オープンするのが、創作そばと懐石料理の老舗「鎌倉 峰本」が運営する「M's Ark KAMAKURA」。
(各国語メニューに対応した情報検索用タブレット)
ビル1階では鎌倉の地層の展示、2階ではビデオ放映や各国語メニューに対応した情報検索用タブレットによる鎌倉の観光情報の発信などのほか、有料トイレサービスを提供する。同施設のサービスで、特に力を入れているのが有料トイレサービス。1回100円で利用でき、2名の清掃員が常駐するという。
峰本グループ会長の長戸芳郎氏は、「趣味の海外旅行で最も気になるのは、安心して使える清潔なトイレがあるか否か。これにより、旅行の満足度が格段に変わる。観光地・鎌倉に生まれ育ち、長年、商売をさせて頂いた恩返しに、鎌倉の観光満足度向上に寄与したかった」と語る。
(女性用トイレのパウダールーム)
きれいなトイレと各国語での観光情報提供を同じスペースで提供する同施設のサービスは、インバウンドで増えつつある外国人観光客の満足度向上にも間違いなく寄与しそうだ。
M's Ark KAMAKURAホームページ