今年は「貨物鉄道輸送150年」ということで、年初から貨物鉄道を追いかけてきましたが、ある意味、その集大成的な記事をマイナビニュースに書きました。
かつては港湾部を中心に網の目のように路線が張り巡らされていた貨物線も、モータリゼーションの伸展により、次々と廃止されて行きました。横浜港・鶴見・川崎エリアの貨物線廃線跡を巡ります。
日本の貨物鉄道輸送は、鉄道が開業(旅客輸送)した翌年、1873(明治6)年9月15日に旅客と同じ新橋―横浜間で貨物列車が走ったのがはじまりであり、今年は「貨物鉄道輸送150年」の節目に当たります。
150年という永い年月を経て、貨物鉄道は現在、大きな変革期に差しかかっています。二酸化炭素(CO2)排出削減の世界的な潮流であるカーボンニュートラル実現に向けた動き、トラックドライバーの時間外労働時間の上限が年960時間に制限される「物流の2024年問題」、さらに近年、激甚化している自然災害への対応等が迫られています。
鉄道貨物輸送の現状および今後に向けた対応について、JR貨物執行役員で鉄道ロジスティクス本部営業部長の麦谷泰秀氏にインタビューしました。
近著『湘南モノレール50年の軌跡』(神奈川新聞社刊)の内容も一部引用する形で、大船の再開発の歴史をまとめる記事を東洋経済オンラインに書きました。
大船は今は「昭和レトロの雰囲気が残る商店街」が街の魅力となっていますが、この半世紀の間、再開発の話が検討し続けられてきた歴史があります。
栃木県の芳賀・宇都宮LRT(次世代型路面電車システム)が、2023年8月26日に開業することが発表されましたが、これに関連する面白いデータがあります。
芳賀・宇都宮LRTは、それまで鉄軌道事業を運営したことのない新規の事業体が運営する路面電車としては、実に79年ぶりの開業となるのだそうです。
では、79年前に路面電車を開業したのはどこの事業体か……というと川崎市電を開業させた川崎市交通局なのです。
つまり、川崎市電は、日本の路面電車史の中では「新しい」路面電車なのですが、開業からわずか25年で姿を消します。今回は、その短い「軌跡」をたどる記事を書いてみました。